オリンピック最終予選通過で
2011年09月09日
なでしこジャパンがオリンピック最終予選を最終戦の中国戦を残して通過する事ができました。昨日までの成績は3勝1分け、まずまずの結果です。ワールドカップを優勝し、日本国民から世界チャンピオンとしてオリンピック予選通過をほとんど義務づけられたプレッシャーを考えたら上出来と言えるかもしれません。しかし、全体のプレーを見て気になるところがありました。
それはリードしている場面で見せる相手陣地のコーナー付近でのボールをホールドして動かないプレーです。コーナー付近で敵に背中を向けてボールを守れば敵はボールを外に蹴り出す可能性が高くなります。そしてスローインやコーナーキックを獲得し、それを繰り返す事で試合時間を消費させる行為です。このプレーは昨日の北朝鮮戦だけではなくオーストラリア戦でも、又前回のワールドカップ戦でも見受けられました。この行為はリードして残り時間が少なくなった時に日本だけではなく世界中のどのチームでも頻繁に行われるのでしょうか。私は女子サッカーを見始めたのが最近ですからこれが女子サッカーのセオリーだと言われればそんなものなのかと納得するしかないのですがやはり気になります。
昨日の北朝鮮戦、前半、後半の30分過ぎまで全体として敵に主導権を握られている感じがしていました。日本としては非常に流れが悪く自分たちのサッカーをさせてもらっていないフラストレーションがたまる試合だったと思います。ところが37分に先制点を入れてからがらりとムードが変わりました。一転、流れが日本に傾き出しました。「これはもう一点取れる!!」と思った後のあのホールドプレーだったのです。
そして、あのプレーの後又ムードが変わってしまったと感じたのは私だけでしょうか。なでしこジャパンの面々が守りに入ったのと機を同じくして北朝鮮が猛攻を始めました。そして同点弾、これ以上続けていたら負けていたのではないですかね。
これは私の私見ですが、やはりサッカーはゴールを取りに行くスポーツです。試合が始まったら終了のホイッスルが鳴るまで相手ゴールを攻め続けるスポーツだと思うのです。そこで少しでも「この1点を守りきれば良い」とか「引き分けで良い」と思った瞬間に守勢に回ってしまい、納得できない結果を招くのではないかと思います。同じ同点になるのでも攻め続けて同点になるほうが納得できるのではないでしょうか。
ワールドカップの決勝時、なでしこジャパンは最後まで諦めず後半ロスタイムに同点にし、PKに勝利し優勝しました。今回はその逆になりました。今回の教訓から何を学ぶかですね。我々も学ばなければなりません。「攻撃は最大の防御」です。