ワールドカップに見えたもの
2011年07月18日
なでしこジャパンがワールドカップで優勝しました。感動しました。世界の頂点ですからね。開催国のドイツを破り、世界ランキング一位の米国を破っての堂々たる世界一です。
皆さんはこの試合から何を感じましたか?私は、日本人としてというより男性として彼女たちに魂を揺さぶられるものがありました。それは何かというと彼女たちの「心の強さ」です。
私の戦前の予想はどちらが勝つにしても得点差がつくと思っていました。一点を先制されたチームがあせって浮き足立ち二点目、三点目を献上してしまうような試合展開になるのではないかと。事実、予選、決勝リーグでもそういう試合展開の試合もありました。実力以上に差がついてしまう試合が。
しかし結果は全く違うものでした。米国が先制点を入れれば日本が取り返す、追加点を入れれば又取り返すという。なんとも壮絶な戦いでした。そこに見えたものは追い詰められた者が見せるあせりや気負いなどではなく、決して諦めることなく無心に戦っている姿だったのです。
この姿を見ていて私は衝撃を受けました。そして感じた事は、これが本当の日本人の強さではないのかと。「剛毅」という言葉があります。同じ強いという意味ですが「剛」とは外見の強さ、「毅」とは内面の強さ、心の強さの事を言います。日本人の我々が誇れるもの、それは身体的な強さではなく心の強さ「毅」なんですね。体格では到底勝てないチームと互角に戦い、勝利できる別の強さが我々にはあるんだということを思い知らされました。
我々は、欧米人が一時期世界中のあらゆる地域を植民地としていく中で、その欧米とまともに戦争をして勝利した唯一のアジア国家です。(日露戦争の事です。)当時体格にしても文明にしても大きく水をあけられていながら互角に戦い、勝利に導いたものは、我々日本人が持っている心の強さではなかったでしょうか。耐え忍び、そして決して投げない不屈の心、それを我々日本人が持ち合わせている事を彼女たちの試合から今更ながら学んだ気がします。
島国で生まれ育った日本人が代々受け継いできたもの、色々な外圧の中でも我々が失わずに持ち続けているもの、「内に秘めた闘志」とも云うべき心の強さを誇りに思うと同時に決して失うことなく後世に伝えるというより実践をしてその姿勢を見せていかなければならないと思います。