自宅を買うという事
2011年02月11日
相変わらず、「自宅は購入した方が得か、賃貸物件を借りた方が得か」と議論している場面を良く見かけます。多くの人たちが興味を持つ話題としては面白いのかもしれませんがそもそも自宅を買って30年も40年も住み続けると言う前提自体ちょっと現実的とは言えませんよね。賃貸派の場合は常に賃貸ですが、購入派の場合はいくつもの選択肢があるのです。自宅を買って途中で売却する人も沢山いますが買った人全員が損をして売っているわけではありません。5〜10年住んで買った値段で売れたり、買った値段以上で売れたりする事例だってあります。なんか夢がありますよね。賃貸ではそういうことは絶対ありません。どんなに良い物件を選んでも家賃が後から返ってくる事などありませんから。
しかし私は、自宅の購入は損得で考えるものではないと思うのです。不動産を購入するには数千万円という借り入れをしなければなりません。自分の年収の数倍の借り入れをしようとする人には損得では説明できない決断が必要です。将来と言う未知数なものをどう捉えるかの決断が、今後30年をどう生きるかの決断が必要なのです。現在の収入を維持し向上させる気概がなければ到底決断できません。自分の収入が減っていくことを前提に考えれば怖くて大きな買い物をして借り入れをする気になりませんから。
賃貸派の方たちは分かりませんが、少なくとも購入する方は腹を据えて人生を生きて行こうと決断した人たちなのです。車を運転しなければ事故を起こす事はありませんが、運転しなければ車の便利さは分かりません。同じように不動産を購入すると途中損をしていると感じる事があるかもしれませんがオーナーとなった優越感を味わう事ができません。ぜひともこのオーナーとしての優越感を味わってもらいそれを仕事に生かしてもらいたいと切に願います。
最近、購入のお手伝いをさせて頂いている当社の社員の報告を聞いていますと日本も中々捨てたものではないなと実感します。30歳代ならともかく20歳代の人たちがマンション購入を決断する人たちが大勢います。素晴らしい事です。そこには自分の人生に対して「挑戦する姿勢」が垣間見れます。これは私の営業マン時代の経験ですが、20代で既にマンションを購入しようとしたお客さんはほとんどがその後、会社の経営者になられています。早くして「決断」を手に入れた人たちの当然の帰結なのかもしれません。人生には色々な波が押し寄せてきますが、その波に果敢に挑戦し乗り越えていこうと言う気概を持って生きたいものです。