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プリンセススクゥエアー
代表取締役 出口博俊

単純化の落とし穴

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2010年11月21日

 最近、多くの自殺の報道がされています。そしてそういう報道を見ていると一つの自殺の原因を深く掘り下げるのではなく、単純化させているように見えます。
最近の事例で小学生の女の子が自殺をしました。そしてその後の調査でその学校でその女の子に対してのいじめがあったことが発覚します。
そうするとほぼ全てのマスコミはいじめが原因で自殺をしたんだと断定するかのような報道をし、それを放置した学校を責め、いじめが自殺の何らかの原因となっている事を認めない校長や教育委員会を吊るし上げます。
私は何も学校や教育委員会を擁護するつもりはありません。しかしですね、人間が自らの命を断つということは条件反射のようにいじめにあったから自殺すると言う、そんな単純な事で説明できるんでしょうか。私も小学生の低学年時、引越しをきっかけに短期間ですが学校でいじめにあったことがあります。しかし生活の半分は家庭で過ごす訳ですから私はそんなに深刻な状態にはなりませんでした。
 人には大きく分けて二つの生活がありますよね。公の生活と私生活です。子供の頃なら学校生活と家庭生活、大人になれば職場生活と家庭生活のように。赤ん坊の頃は家庭生活しかありませんが年をとるにつれ公生活(学校生活等、家庭以外の人たちとの生活)が徐々に増えてきて大人になる頃には半分以上が公生活になってきます。しかし小学生ならまだまだ公生活が半分のウエートを占めるということはないはずです。その二つの生活のうちの一つが上手くいかないからと言ってすべての生活を投げ出すようなことは普通しないと思うのです。
また、我々の想像を絶する虐待を受けながら耐え忍び頑張っている子供たちも大勢います。ですから単にいじめだけが原因で自殺をするというのはやはり納得できません。いじめはひょっとしたら自殺のきっかけだったのかもしれない。しかし原因ではないと思うのです。本当の原因は先ほど書きましたが普通だったらしない行動を取ってしまう心の状態ではないですか。このような心の状態、病と言ってもいい状態を察知し最悪の行動をとらせないよう未然に防ぐ方法を考えない限りこの様な悲劇は無くならないと思います。

 単純化は非常に恐ろしい状態を作り上げているような気がします。大臣の失言問題が話題になり、やれ罷免だ、辞任だと騒いでいますがこれも、失言=無能と単純化しています。失言は良い事ではありません。しかし仮に有能な政治家でも失言すれば全員無能のレッテルを貼って引き摺り下ろすのですか?そんなことを今まで何年も繰り返してきて国際的な信用を落としてきているのに又同じ事を繰り返そうとしているように見えます。
少なくとも我々が選んだのだからしばらくは任すべきではないのでしょうか。文句があるなら次の選挙で選ぶ人間を考えれば良いのですから。

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