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プリンセススクゥエアー
代表取締役 出口博俊

最近の中古マンション事情

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2009年11月14日

 最近は落ち着いてきましたが、一時は「不動産不況」などと新聞や週刊誌に面白いように書かれていました。確かに、中小デベロッパーだけではなく中堅どころの優良とされていた不動産会社まで民事再生だ、会社更生法申請だ、という話がここ一年の間に相次ぎましたから仕方ないのかもしれません。しかし今回の不動産不況、全ての不動産が売れなくなったのかというとそうではありません。我々が取り扱っている中古マンション市場に関していえばこの一年取扱高が減ったという事実はありません。確かに都心のいわゆる億ション関しては1割から2割程度の価格の調整はありました。が、価格さえ折り合えば必ず売れます。この点は、1990年代のバブル崩壊とは一線を画します。バブル時代、私はこの業界に入ったばかりでしたが今でもその異様さははっきり覚えています。都心のワンルームマンション15平米が、7000万円しました。坪1500万ですよ。オランダのチューリップバブルでは球根一球で家が買えたという話がありますが、正にそれに匹敵します。なぜそんな高いものを買うのかというと値上がりするからです。値上がりして儲かるとまた買います。その繰り返しがまた永遠に続くと思うんですね、あがっている時は。おかしいとは思っているんだけど「まだ大丈夫」になっちゃうんです。そしてあの湾岸戦争とともにバブルがはじけました。先ほど紹介した都心のワンルームマンション、同じタイプが今では1000万円程度で取引されています。すさまじい値下がりでした。また住宅ローン金利も高くその時期には中古マンションも動かなかったですね。
 今回の状況は全く違います。まず住宅金利が安い。また一部商業ビルは別として予想収益から考えた価格、いわゆる理論価格を大幅に上回る金額では取引されていませんでした。ですから若干の調整が済めば堅調に取引されています。むしろサブプライム問題から端を発したファンドバブルが弾けたせいで適切な調整局面が作り出されたといえるのかもしれません。中古マンション市場にとっては僥倖だったのかもしれませんね。
 先日も、新築マンション販売件数が前年でダウンしたという記事が出ていました。そのコメントで「まだ不動産不況は続いている」などと書いていましたが、これはある一面だけを見て述べているに過ぎません。そもそも販売件数が減ったという事と不況とは関係がないと思うのですが。これだけデベロッパーが倒産すれば販売件数が減るのは当たり前ですよね。また不動産といっても、都心もあれば郊外もあります。住環境の優れている場所もあれば、駅からの距離に問題があるものもあります。それを全部一緒くたにして「売れている」「売れてない」などというのはナンセンスですよね。とにかくマスコミというのは目を引く記事が書きたいのかともすれば極論になってしまいますから要注意です。今年の春先から都心の中古マンションに限っていえば大変動いています。皆さん、特殊な事例、極端な報道によって売り時、買い時を間違えないで下さい。

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