マンション投資の極意とは
2009年07月20日
先日、「投資マンション講座」というセミナーに参加してきました。OO新聞社主催となっていて無料だったこともあり大変多くの参加者がいらしていて、投資マンションに興味をもたれている方が多いものだと再認識いたしました。さて内容はというと、現在のマンション相場は間違いなく底値圏にあるということや、高齢化社会になるにつれ単身者向けの賃貸需要が旺盛になる等、思わず頷きたくなる話もたくさんありました。その中でも、セミナーの講師が「マンションを賃貸で貸してその家賃でローンの支払いをすることは貯蓄なんです」「強制的に天引き貯金をしている様なものです」等々、さすが講演慣れしているだけあり、うまい事言うものだと感心致しました。そして講師の話が終了し・・・後半は投資マンションの紹介が始まりました。そこで気づきました。OO新聞社主催なんですが、後援が大手投資マンション業者だったのです。このセミナー、結論から言うとそのマンション業者の集客活動だったのです。そしてその物件紹介のパンフレットの値段を見て目が点になりました。高い!!今の時代、この値段で買う人は居ないのではないかと思いますが、それにしても強気の値段設定です。驚きと同時にその値段で売ってくる営業マンの腕に感心しました。
そこで私見ですが中古マンション専門業者としてマンション投資の極意を披露します。(勿論そんな大層な事ではありません。がっかりしないでください。また、あくまでもマンション投資という限られた分野の話です。居住用には当たりません。)
一つ 賃借人が既に入っている物件を買う事。
二つ 近隣のマンション相場に比べて安い物件を買う事。
三つ できれば希少性のある物件、利便性の良い物件を選ぶ事。
投資で一番大切なこと、それはなんと言っても「出口戦略」です。投資をしたものは必ずどこかで回収しなくてはなりませんね。いつどのタイミングで売るのか、これを考えない投資はうまくいきません。そして不動産投資の大きなウィークポイント、それは売却時に損が出た場合税制上の特典がないことなんです。不動産売却時の損失は基本的に他の所得と損益通算ができません。(一部例外がありますが、あくまでも例外です。)即ち、投資をした不動産を損して売った時に還付される税金はないのです。ですから前出のセミナー講師が話していた「ローンの支払いは貯蓄」というのはある意味正しいのですが、「出口」で損をしてしまえば何にもなりません。貯蓄が吹っ飛ぶのです。新築など、買った瞬間に中古です。近隣相場に比べて高い新築物件を買うということは愚の骨頂です。
ここで面白い現象があります。それは、空室のマンションに比べ、賃借人が入っているマンションのほうが安く売りに出ているケースが多いことです。賃借人の入っているマンションは今すぐ住める物件に比べ流通性が悪いことに起因しているのですが、これはある意味相場の歪みですよね。私は、この現象を利用して「裁定」をする、即ち、「賃借人つきのマンションを買って、賃借人が退去したら売る。」が最善の投資ではないかと考えています。そこで最後のそして重要な極意があります。
四つ 贔屓の不動産業者を作る事。
信頼できるパートナーとしての不動産業者を見つける事です。ここ10年、希少性のある物件や利便性の良い物件のマンション価格は横ばいか上がっています。即ち、物件選びさえ間違えなければ利益は確保できたことになります。今後もこの傾向は続くと思います。決して利回りではありませんよ。「いかに、賃借人つきの物件で近隣相場と比べて安い物件を手に入れるか」このキーワードで情報を流してくれる不動産業者を作る事ではないでしょうか。
番外編です。これは安全な投資に必要なことです。
五つ 自己資金は必ず二割は所持していること。 以上