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プリンセススクゥエアー
代表取締役 出口博俊

利回り

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2014年08月02日

 不動産に限らず、投資を検討するとき最初に考えるのがこの「利回り」ではないでしょうか。債券なら利子、株式なら配当、不動産なら家賃収入、所謂インカムゲインです。投資をするときには投資元本に対していくらのインカムゲインがあるかの指標が利回りになるわけですが、これは必ずしも高ければ高いほど良い商品だというものでもありません。
 この世の中、甘くありません。高利回り商品には必ず欠点があります。その欠点をしっかり理解し、リスク管理をしておかないと大変なことになります。私は、もう10年以上前になりますが、武富士のドル建て債券を購入していました。利回りは9パーセント以上回っていたと思います。「10年持っていたら元本が回収できる」と思い購入したのですが、発行先の武富士が過払い請求問題で倒産、事実上債券は紙切れと化してしまいました。購入当時、武富士の債券利回りが突出して高かったわけではなかったですし、過払い問題が表面化していませんでしたから、そのリスクを予想することは困難だったでしょうがやはり紙くずになるのは嫌なものです。
 不動産も然りです。高利回りの投資商品ほどリスクがあります。そのリスクを考慮して買わないと後で後悔することになります。当社でもお客様の依頼で仕方なく購入した築古のファミリーマンションで痛い目にあいました。多摩川沿いの駅から10分以上歩くマンションでした。利回りが10パーセント以上回った金額で購入したのですが賃貸借契約の更新時、賃借人からの不具合を指摘され内見をしたら部屋の中はボロボロ状態でした。給湯器は交換しなくてはならない、風呂釜は浴槽に亀裂が入っていていつ底が抜けるかわからない状態、ドアノブも壊れかけている、廊下の床がたわんで床鳴りがする等々、結局内装代で100万以上の出費になりました。その上、マンション全体で大規模修繕が計画されることになりそれに伴い一時金が発生することになりました。これが個人での負担となったら大変なことです。
 Jリート等、不動産投資信託で購入している不動産の利回りは現在、最高の立地のビルの場合で4パーセントを切っているのではないかと思います。安定した収入を継続的に確保することを念頭に置いた投資をしているプロたちが第一に優先することは利回りよりも立地、規模、築年数なんです。経済は生き物です。良い局面もあれば、悪い状況にも遭遇します。そのどちらの場合でもしっかり対応できる不動産を購入することがマンション投資の注意点だといえます。
 湾岸エリアの物件に関していえば10年前に分譲されたタワーマンションは中古マンション市場で分譲価格を大幅に上回って取引されています。このエリアのマンションを購入し賃貸で貸していればたとえ利回りが3パーセントであっても成功した投資と言えるでしょう。これは不動産がインカムゲインだけでなくキャピタルゲイン、資産価値も重要なファクターとなるということです。
 利回りやキャッシュポジションばかりを考えているようではうまくいかないケースが出てくるのではないでしょうか・

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