消費税引き上げで思うこと
2014年04月17日
消費税が引き上げになりました。消費税に限らず、何かの商品が値上げになるというと必ず起こることが駆け込み需要です。今回もマスコミはこの駆け込み需要を放送し、それにあおられてか、多くの人が耐久消費財の購入していたようです。どうしてこういう風になってしまうのか私には理解に苦しみます。
このような出来事が放送されるといつも思い出すのは私が小学生時代に起こったオイルショックのころです。あの時、「醤油がなくなる、トイレットペーパーがなくなる」と根拠があるような無いような話に一般市民が翻弄されていました。当時、母親の指示で開店前のスーパーに並び、開店と同時に自慢の俊足?を駆使して他の主婦と醤油争奪戦を繰り広げていました。(因みに勢い余って醤油ビンを割ってしまい、母親に大目玉を食らったこともありました。)子供時代、その争奪戦自体はゲーム感覚でやっていたせいか大変楽しかったのですが、本当に必要な行為だったのか疑問にも感じていました。何故ならピークを過ぎると今まで売り切れていた商品がいつの間にか商品の陳列棚に整然と並んでいるのです。その時、家には醤油ビンの在庫が5,6本ありました。あの開店直後の猛ダッシュは何の意味があったのか、何か虚しさだけが残りました。決定的だったのは、「トイレットペーパーがなくなる」と大騒ぎしていたころ、父親が卸問屋をしている友人の家に遊びに行った時のことです。内緒で見せてもらった倉庫にはトイレットペーパーがそれこそ山積みになっていました。友人が言うのには「今トイレットペーパーが値上がりしているから買い占めてしばらく持っておくと大儲けできる」と。本当にその父親がそういっていたのか直接聞いたわけではありませんが、そんな卑怯な金儲けを助ける行動をとりたくないと、憤りを感じたことを思い出します。
そんな経験から、以後、「〜がなくなる!」という報道には全く反応しなくなりました。その後も、「米が不作だ!米がない!」と言って米が店頭から消えたり、「数の子が不漁だ!」といえば数の子が破格の高値で売りに出たり、「家電エコポイントの期限だ」といえば3時間待ちで家電を買ったりと様々な風景を見るたびに冷めた目で見てきました。
私は今では、耐久消費財は駆け込み需要が終わった後に購入することにしています。耐久消費財など、毎日消費するものと違い一度買ったら5,6年は買い換えません。いや10年持つものもあるでしょう。そんな商品を購入するとき、私にとって一番必要なのは金額よりも数ある商品の中で自分たちにとって使い勝手が良い商品は何かということです。しかしながら混雑しているときに、店員が落ち着いて対応してくれることを期待するほうが無理というものです。ですからブームが去り、店がガラガラな時を見計らって購入するのです。(購入するものがあるとすればですが。)とにかく親切ですから、店員が。
聞くところによると、白物家電の店頭価格は消費税引き上げ後の今が引き上げ直前よりも価格が値下がりしているとか。証券の世界でも「売りは早かれ、買いは遅かれ」という言葉があります。不動産も含め、購入は駆け込みで買うものではありません。